VB.Net Tips(開発環境の比較)

ソース
株)技術評論社が発行する書籍『VB6プログラマーのための入門
 Visual Basic .NET 独習講座』の一部分のWEB版
http://www.atmarkit.co.jp/fdotnet/vb6tonet2/index/index.html


 VB 6は、Visual Studio 6.0(以下VS 6.0)という大きな製品群の一部を構成する要素である。VB 6だけ単体で購入することもできるが、VB以外の言語処理系もサポートされるVS 6.0のパッケージを購入している人も多いだろう。
VS 6.0は、VBC++Javaといった開発言語のツールを1つにまとめた製品である。しかし、必ずしも1つの統合された製品というわけではなく、Java言語の処理系であるVisual J++はセットアップが別CD-ROMになっているし、インストール後に利用するときにも、
VBとVisual C++とVisual J++は別個の開発ツールとして起動する。
これらのツールはそれぞれ微妙に使い勝手が違っていて、VBに慣れているプログラマーC++の文法だけ勉強しても、すぐにVisual C++を使いこなせるわけではない。

 一方、新しいVisual Studio .NETでは、すべての開発言語が1つの環境に統合されている。
1つの統合開発環境の中に、VBC++C#が含まれていて、すべて同じエディタやデバッガを使用する。開発に使用する言語は、プロジェクトを新規作成する時点で選択すればよく、ほかのプログラム言語の知識は必要ない。
このような構造のため、プログラム言語が変わっても微妙な使い勝手の違いは起こらず、いちいち別のツールとして起動する必要もない。
ただし、意図的にプログラム言語を変えると使い勝手が変わるように配慮された部分もあるようで、例えばC#VB.NETでは、コントロールのイベントの設定方法などが異なっている。とはいえ、相違はそれほど多くはない。
複数のプログラム言語を掛け持ちするプログラマーには好ましい進化だが、その代償として、VS 6.0との細かい使い勝手の部分で互換性がなくなっている。
一応、キー操作はカスタマイズ可能で、VB 6風の設定も用意されているが、まったく同じになるというわけではない。